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整体院の自費診療移行、回数券・サブスクで単価を上げる方法|価格設計と失敗例

よびこみぶっきんぐ編集部
整骨院整体院自費診療回数券サブスク客単価

保険診療の適用範囲が年々狭まるなか、整体院・整骨院の経営で避けて通れないのが「自費診療への移行」です。ただ、いきなり自費メニューを掲げても、価格の高さに驚かれて離脱されるだけで終わるケースは珍しくありません。実際にうまくいっている院の多くは、単発の自費メニューではなく「回数券」や「月額サブスク」という形で、継続来院を前提にした料金設計に切り替えています。

先に、要点をまとめます。

  • 保険診療のみの経営は縮小方向にあり、自費メニューへの移行は多くの院にとって避けられない選択になっている
  • いきなり自費単価を上げるのではなく、回数券・サブスクという「継続前提の料金設計」を挟むと離脱が起きにくい
  • 移行の初期費用は既存の予約・会計システムの見直し次第で、月額数千円〜数万円が目安。院内オペレーションの変更にも一定の準備期間が必要

ただし、回数券やサブスクは導入すれば自動的にうまくいく仕組みではありません。価格設計と説明の順序を誤ると、かえって信頼を失う典型的な失敗パターンがあります。記事の後半で回避策とあわせて解説します。

この記事では、整体院・整骨院が自費診療へ移行する際の回数券・サブスク設計、価格の決め方、予約・会計システムとの連携、費用感、失敗例までを順に整理します。保険診療の売上が伸び悩んでいる院の方に向けた内容です。

整体院はなぜ自費診療への移行が避けられないのか?

保険適用の範囲が年々見直され、保険収入だけでは経営が成り立ちにくくなっているためです。

整骨院・接骨院の保険診療は、そもそも「急性の外傷(打撲・捻挫・挫傷など)」が対象で、慢性的な肩こりや腰痛は本来対象外とされています。この線引きに対する審査が年々厳しくなっており、保険請求の返戻・減点を経験した院も増えています。加えて、保険点数だけでは客単価が上がりにくく、家賃・人件費の上昇に収益が追いつかない院も少なくありません。

一方で、自費診療には次のような利点があります。

  • 施術内容・料金を院側が自由に設計できる(保険点数表に縛られない)
  • 慢性症状や予防・メンテナンス目的の来院も正式に受けられる
  • 客単価を上げられるため、少ない来院数でも経営が安定しやすい

ただし、自費診療は「保険が使えないなら他院に行く」という顧客の離脱リスクと常に隣り合わせです。移行を成功させている院を見ると、いきなり自費単価を提示するのではなく、価格の受け止め方を段階的に設計しているという共通点があります。

回数券とサブスク、どちらを選ぶべき?

通院頻度が読める慢性症状のケアには回数券、継続メンテナンスを前提にするなら月額サブスクが向いています。両方を併用する院も増えています。

回数券とサブスクは似ているようで、顧客に与える印象も経営上の効果も異なります。

方式顧客側のメリット院側のメリット向いているケース
回数券(5回・10回綴り)単価がやや割安になる、通院のたびに支払う手間が減る前払いで資金繰りが安定する、離脱の意思決定コストが上がる骨盤矯正・慢性腰痛など、通院ゴールが見えやすい症状
月額サブスク(定額通い放題・回数制)月内なら気軽に通える、料金が一定で予定を立てやすい継続収益(LTV)が安定する、来院頻度をデータで把握できるメンテナンス・姿勢改善など、通院終了時期が明確でない層

回数券は「このコースを終えれば改善する」という見通しが立つ症状との相性がよく、サブスクは「体調維持のために通い続けたい」という層との相性がよい傾向があります。新規客にはまず回数券で成果を体感してもらい、卒業後の継続層をサブスクに誘導する、という二段構えを採用する院も増えています。

整体院の自費診療における回数券とサブスクの使い分けを示した比較図解。左側の回数券は骨盤矯正など通院ゴールが明確な症状に向き前払いで資金繰りが安定する特徴を示し、右側の月額サブスクは体調維持やメンテナンス目的の継続来院に向き来院頻度データが蓄積される特徴を示し、新規客は回数券から入り卒業後にサブスクへ移行する導線を下部の矢印で表現している。整体院の自費診療における回数券とサブスクの使い分けを示した比較図解。左側の回数券は骨盤矯正など通院ゴールが明確な症状に向き前払いで資金繰りが安定する特徴を示し、右側の月額サブスクは体調維持やメンテナンス目的の継続来院に向き来院頻度データが蓄積される特徴を示し、新規客は回数券から入り卒業後にサブスクへ移行する導線を下部の矢印で表現している。

自費メニューの価格はどう決めればいい?

近隣相場の中央値を起点に、施術時間・専門性・提供価値の差分を上乗せして決めるのが基本です。安易な安売りは避けたほうが長期的な経営は安定します。

価格設計でつまずく院の多くは、「近隣で一番安くすれば選ばれる」という発想に陥りがちです。しかし自費診療は保険診療と違い、価格が施術の専門性・信頼性のシグナルにもなります。極端に安い価格設定は、かえって「効果が薄いのでは」という不安を招くこともあります。

価格を決める際の実務的な手順は次の通りです。

  • 近隣3〜5院の自費メニュー価格を調べる: ポータルサイトや各院のホームページで、同じ施術カテゴリの価格帯を確認します。
  • 自院の提供価値を言語化する: 施術時間の長さ、施術者の資格・経験年数、使用機器、アフターケアの有無など、価格差を説明できる要素を洗い出します。
  • 回数券・サブスクの割引率を決める: 単発価格に対して、回数券は5〜15%程度、サブスクは月あたりの実質単価がさらに下がる設計にするのが一般的です。ただし割引を大きくしすぎると単発客との不公平感が生まれるため、10〜20%程度に収める院が多いです。
  • 既存客への移行案内文を用意する: 保険診療のみを受けていた既存客に、なぜ自費メニューを案内するのか、症状にどう効くのかを丁寧に説明する文面を準備します。

価格を決めたら終わりではなく、実際に案内した際の反応(成約率・離脱率)を数ヶ月単位で見ながら微調整していく前提で設計するのが現実的です。

予約・会計システムはどう連携させればいい?

回数券の残回数・サブスクの契約期間を予約システム側で自動管理できるようにしておくと、受付の手作業と計算ミスを大幅に減らせます。

回数券・サブスクの運用で現場が疲弊する最大の原因は、残回数や次回請求日を紙やExcelで手動管理していることです。予約が入るたびに受付が台帳を確認し、消し込みを忘れれば「もう回数券は切れているはずなのに使われた」といったトラブルにつながります。

システム連携で実現できることの例です。

  • 予約が確定した時点で、対応する回数券の残回数を自動的に1回分減算する
  • 残回数が少なくなった顧客に、来院時または自動メールで更新案内を出す
  • サブスク契約者の決済日・利用状況を一元管理し、月額決済の失敗(カード期限切れ等)を早期に検知する
  • 施術メニュー別に予約枠を分け、回数券利用者とサブスク利用者を院内オペレーション上も区別する

これらは既製の予約・顧客管理システムでも一定範囲は対応できますが、回数券の分割払い・サブスクの休会/再開といった整骨院特有の運用まで自然にカバーできるかは、システムごとに差があります。既製ツールで十分か、自院の運用に合わせて構築するかは、次の費用感を踏まえて判断するとよいでしょう。

移行にかかる費用感と進め方はどれくらい?

既製の予約・決済システムを使う場合は月額数千円〜数万円、回数券・サブスクの運用に合わせて自社構築する場合は初期数十万円〜が目安です。

施策費用の目安特徴
紙の回数券+手動での残回数管理印刷費程度すぐ始められるが、消し込み漏れや台帳紛失のリスクが常につきまとう
既製の予約システム+決済連携(回数券管理機能付き)月額数千円〜数万円導入が早い。サブスクの休会・再開など整骨院特有の運用には制限が出ることがある
自院専用のWeb予約+回数券・サブスク管理の構築初期数十万円〜+保守費残回数の自動管理・休会ルール・患者ごとの通院データをそのまま設計に落とせる

進め方としては、次の3ステップが現実的です。

  • 現状の棚卸し(2週間程度): 保険診療と自費診療の売上比率、既存客のうち自費メニューに関心を持ちそうな層の見当をつけます。
  • 価格・回数券/サブスク設計(2週間〜1ヶ月): 前章の手順で価格を決め、割引率・休会ルールなど運用ルールを明文化します。
  • システム導入・スタッフ研修(1ヶ月〜): 予約・会計システムに回数券/サブスク管理を組み込み、受付スタッフへの案内トークも含めて研修してから本格提供を始めます。
整体院の自費移行における導入3ステップを示すフロー図解。ステップ1は現状の棚卸しで期間目安2週間程度、保険診療と自費診療の売上比率確認と関心層の見当付けを行う。ステップ2は価格・回数券/サブスク設計で期間目安2週間から1ヶ月、近隣相場をもとにした価格決定と割引率・休会ルールの明文化を行う。ステップ3はシステム導入・スタッフ研修で期間目安1ヶ月から、予約会計システムへの組み込みと受付スタッフへの案内トーク研修を行う。3つのステップが矢印で左から右へ時系列に接続されている。整体院の自費移行における導入3ステップを示すフロー図解。ステップ1は現状の棚卸しで期間目安2週間程度、保険診療と自費診療の売上比率確認と関心層の見当付けを行う。ステップ2は価格・回数券/サブスク設計で期間目安2週間から1ヶ月、近隣相場をもとにした価格決定と割引率・休会ルールの明文化を行う。ステップ3はシステム導入・スタッフ研修で期間目安1ヶ月から、予約会計システムへの組み込みと受付スタッフへの案内トーク研修を行う。3つのステップが矢印で左から右へ時系列に接続されている。

保険診療の患者が多い院ほど、いきなり全面移行するのではなく、まず一部のメニューから自費・回数券化を試し、反応を見ながら範囲を広げていくやり方のほうがトラブルが少なくなります。

移行でやりがちな失敗例と回避策は?

多いのは「価格の説明を後回しにする」「回数券の割引を大きくしすぎる」「既存客への案内なしに急に切り替える」の3つです。

  • 失敗例1: 保険診療の患者にいきなり自費メニューだけを提示する。 保険で通っていた患者に前触れなく自費価格を提示すると、「値上げされた」という印象だけが残り離脱につながります。回避策は、まず自費メニューが必要な理由(症状の性質・保険適用外であること)を丁寧に説明し、比較材料として回数券の割引効果も併せて提示することです。
  • 失敗例2: 回数券・サブスクの割引率を大きくしすぎる。 単発価格の30%引きなど過度な割引をすると、単発利用者との不公平感が生まれるだけでなく、院の収益構造自体を圧迫します。回避策は、割引率を10〜20%程度に抑え、割引の代わりに「優先予約枠」など価格以外の付加価値をつけることです。
  • 失敗例3: 残回数・契約期間の管理を紙やExcelのまま続ける。 自費メニューの件数が増えるほど手動管理は破綻します。回避策は、件数が少ないうちからシステム化しておき、規模が増えても運用が崩れない土台を先に作っておくことです。
  • 失敗例4: 休会・解約のルールを決めずにサブスクを始める。 「休会したい」という相談に都度個別対応していると、スタッフごとに対応がぶれて不満につながります。回避策は、休会可能な期間・再開手続きをあらかじめ規約として明文化し、予約システムの案内文にも反映しておくことです。

自費移行は集客・リピート施策とセットで考える

回数券・サブスクの設計だけを整えても、新規の来院が増えなければ効果は限定的です。実際、整体院・整骨院の新規集客を増やす方法|MEO・口コミ・Web予約で地域から選ばれる仕組みで扱ったように、MEO対策や口コミ収集で「そもそも選ばれる院になる」ことが土台にあってこそ、自費メニューへの案内も響きやすくなります。

また、通院が続かない患者への対応は自費移行と地続きの課題です。整骨院のリピート率を上げる方法|通院継続を促すデジタル施策では、通院継続を促す自動リマインドやCRM活用を扱っています。回数券・サブスクという「料金の仕組み」と、リマインド・フォローという「継続の仕組み」を両輪で整えることが、自費移行を成功させる近道です。

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よくある質問

Q. 自費診療への移行は保険診療をやめることですか?

A. いいえ。多くの院は保険診療と自費診療を併用しています。急性外傷など保険適用が妥当な症状は引き続き保険で対応し、慢性症状や予防目的のメニューを自費として新たに設計する形が一般的です。

Q. 回数券とサブスク、どちらから始めるべきですか?

A. 通院ゴールが見えやすい症状であれば回数券から始めるほうが顧客に説明しやすい傾向があります。回数券を利用した患者が卒業後も体調維持を希望する場合に、サブスクへ案内する二段構えが導入しやすい順序です。

Q. 回数券の残回数管理は紙の台帳でも問題ありませんか?

A. 件数が少ないうちは運用できますが、自費メニューの利用者が増えると消し込み漏れや計算ミスのリスクが高まります。早い段階でシステム化しておくと、規模が拡大しても運用が崩れにくくなります。

Q. サブスクの月額料金はどのくらいが相場ですか?

A. 施術内容や通える回数によって幅がありますが、月2〜4回程度の通い放題プランであれば、単発施術の3〜4回分に近い金額に設定し、単発利用より1回あたりの実質単価が下がる設計にする院が多く見られます。

Q. 既存客に自費メニューをどう案内すればクレームになりませんか?

A. 唐突な価格提示を避け、まず症状の性質と保険適用外である理由を説明したうえで、回数券による割引効果を選択肢として提示するのが基本です。案内文はスタッフ全員で統一しておくと対応のばらつきによる不信感を防げます。

まとめ

整体院・整骨院の自費診療移行は、保険収入の縮小という外部環境の変化に対応するための避けられない選択になりつつあります。この記事で持ち帰っていただきたいのは、次の3点です。

  • 自費診療は単発価格をいきなり提示するのではなく、回数券・サブスクという「継続前提の料金設計」を挟むと離脱が起きにくいこと
  • 回数券は通院ゴールが明確な症状、サブスクはメンテナンス目的の継続来院と相性がよく、両方を段階的に組み合わせられること
  • 残回数・契約期間の管理は早い段階でシステム化しておかないと、件数が増えたときに現場が破綻しやすいこと

まずは自院の保険診療と自費診療の売上比率を確認し、既存客のうちどの症状層が自費メニューに関心を持ちそうかを洗い出すところから始めてみてください。

よびこみぶっきんぐでは、整体院・整骨院向けに施術メニュー別予約、顧客管理・メール配信、SEO/MEO対策を備えたホームページをフルスクラッチで制作しています。コードはすべて貴院の所有となり、月額のプラットフォーム利用料は発生しません。整体院・整骨院向けの予約・顧客管理システムの詳細とあわせて、自費診療への移行をご検討の方はお気軽にお問い合わせください。

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